「風邪ひくぞ」厚塗り練習(メイキング)

「風邪ひくぞ」厚塗り練習(メイキング)

厚塗りをしようとして力尽きて放置した7年くらい前の絵が出てきたので、ちゃんと完成させることにしました。

塗りかけ

「風邪ひくぞ」の塗り始め段階の図

大聖堂の中庭で雪の中蹲ってる魔術師と、それにマントをさしかける司教の図。

厚塗りの、仕方がわからないから、適当に色まで置いてみて、その先どう進めれば良いのか分からなくなった。…というところです。

クリスタで塗っていたけれど、PSDで保存してPAINTERに持っていきます。

地塗りと下絵

「風邪ひくぞ」の地塗りと線画段階の図

まずは下絵(線画)描いてみて、人物にかかるところを灰色で塗りつぶしたところ。
ここからさて、どうやって描けばいいのか分からない。

地道に塗ってみた

厚塗りの仕方がわからないから、とりあえず線画を薄い色でなぞる→濃い色を置く→明るい色を置く→馴染ませる、を繰り返してパーツごとに塗っていくことにしました。

「風邪ひくぞ」の司教の顔部分の拡大図(塗り始め)

肌と髪を塗ったところ。チマチマチマチマ… なんかこれは、ものすごく大変な予感がする。しかも、影色を紫にしてしまって良かったのか分からない。背景の影色違う気がするんですが…。

しかし直す気力がない(1レイヤーに直塗り)。最初の1枚だからもうこのままで良いや…。

塗り進める

「風邪ひくぞ」の司教の色塗り中

チマチマチマチマ塗り進めてます。…ものすごく大変なんですが、それは…。

もしかして、「暗い色で全部塗り分ける→線画をなぞる→明るい色を置いていく」としなければならなかったのだろうか…。

司教を塗ったところ

「風邪ひくぞ」の司教をほぼ塗り終わったところ

一応、司教をほぼ塗り終わりました。でもまだ肩帯の留め具とか、ロザリオとか重ねて書かないといけないから、塗り終わりではない。泣きそう。

ローブの下の方とか完全に日和っている…。

「風邪ひくぞ」の司教の飾りを塗り終わった図

ロザリオと肩帯の留め具かきこんで、司教完成。影つけに割と神経使いました。

人物一通り塗る

「風邪ひくぞ」の人物を一通り塗ったところ

コツコツコツコツと、司教の他に魔術師の方も塗って、人物を一通り塗り終わりました。
全体の色合いを見るために、色の調整もしてみています。後ろからの光による輪郭線も入れました。

PAINTERでの作業は終了。ここからクリスタで雪を積もらせたり、雪を降らせたり、色調調整していく予定です。PAINTERでやらない理由は単に、この背景クリスタで描いちゃっているから、雪の追加とかにブラシが合わないだけです。塗り自体はPAINTERでなければとてもできなかった気がします。(私的には)

クリスタで色調調整

「風邪ひくぞ」のクリスタで最初の色調調整をしたところ

色合いが全体的に明るかったので、グラデーションマップを乗算で乗せて人物を暗くしました。背景にはレイヤーマスクを使って背景だけコントラストと明度をいじって暗くしています。

雪を降らすより、白い息を描いた方が画面的に良いなと思ったので、加筆はそれだけにしておきました。

写真加工アプリで調整

「風邪ひくぞ」のiPadで色調調整をしたところ

iPadに送り、写真加工アプリで青味やディテールの調整などをしました。

完成

「風邪ひくぞ」の完成図

再度クリスタに持って来て、調整して完成。

「風邪ひくぞ」のキャラクター部分の拡大図

キャラクター部分の拡大です。

月明かりだけで照らされているので、暗めにしました。あと、全体的に青味も少々。幻想的な雰囲気にしたかったので。

この絵は「普段、魔物召喚師の女魔術師の元でお目付役として従っている異端審問官が、クリスマスの夜にミサに行ってしまい、魔術師は聖堂の庭で独り待つが終わらない(当たり前)。すっかり凍えてぼーっとしだした頃に、マントをかけられたのに気付く。審問官(司教)が折を見て抜けて来てくれたのだった」というバックストーリーの絵です。そのストーリーを温めていた7年前の私には、絵にする技量が備わっていなかったのですが、7年越しにイメージが形にできました。

ラブストーリーというよりは、もっと「殺し愛」的な何かなんですが、この司教のキャラクターの方はTRPGトーキョーN◎VAで「スコット=ラルストン」というキャストにリメイクできたので、魔術師の方もN◎VAキャストに直して、お話の続きを作ってみたいです。

まあ、今回は「厚塗りっぽいもの」初挑戦絵だったので、色々と手探り過ぎましたが、今後は厚塗りあるいは油絵の描き方を勉強してから描こう…と思います。